モーツァルトはホルン協奏曲を4曲残しています。いずれも友人でホルンの名手であったロイトゲーブのために作曲されたものと言われており、レパートリーの少ないホルン奏者にとってはかけがえのない4曲になっています。また、近年ではバラエティ番組の料理シーンでこの曲が使用され親しまれています。この第1楽章は原譜スコアでは「Allegro」と表記されていますが、モーツァルトの他の曲にも例があるように「歌うAllegro」として表現しますので、この楽譜では「Allegro Moderato」と表記しました。右手のテーマに返答するように出てくる左手の対旋律(冒頭２小節目のような4分音符のフレーズなど)の響きをよく聴いて演奏しましょう。P.2の1段2小節目からは、更に左手の対旋律が細かく絡んできます。しっかり音を分離させて弾けるように練習しましょう。随所に出てくる右手の16分音符のフレーズはつまずかないように、なめらかに演奏してください。