メーテルリンクの戯曲「ペレアスとメリザンド」にフランスの作曲家G.フォーレ（1845～1924）が劇付随音楽化した中の1曲が原曲で、後に5曲の組曲として再編成された中の4曲目です。フルートとハープで演奏されるのをよく耳にしますが、作曲者自身の編曲によるチェロとピアノ版もあります。「シチリアーナ」とはもともとシチリア地方の牧歌的な舞曲の名称を意味し、その他に「シチリア風の」という意味もあります。左手のアルペジオは、根音が大きくなり過ぎないようにコントロールして弾きます。ダンパーペダルは左手のフレーズに合わせて、浅く踏み替えるとよいでしょう。展開分のｓｆは打鍵の前にダンパーペダルを先踏みすると音が効果的に広がります。