モードジャズの象徴のような、ハービー・ハンコックの名曲です。でもこれも即興の流れで偶然自然発生して弾いたものなので、はっきりしたテーマは一度しかでてきません。大海にゆっくりと船出をしたような、静かだけどスケールの大きなムードが出せれば大成功。とにかくコードのカラーが変わらないうちは左手の低音部のサウンドをずうっとペダルで延ばして、その響きを味わいながら上の方のフレーズを奏でて下さいね。そうすることでとてもゴージャスな豊かな余韻が得られて、私が実際に即興演奏でこういう風に弾きたくなった時の気持ちを追体験してもらえると思います。(国府 弘子)