【編成：ティンパニ（無伴奏）】
《曲解説》「パーカッションをリズム楽器ではなく、メロディ楽器だと思って表現する」今から34年前、私が校正ウインドオーケストラ在籍中に、吹奏楽の恩師であるマエストロ・フェネルから頂いた言葉です。それ以来、私は演奏する時には常にこの言葉を意識し続けてきました。『Timpanist - No.1』はティンパニを打楽器としてではなく、メロディ楽器として表現したいという私の思いを形にしたものです。2017年にギタリストの花村博人氏との出会いがきっかけで制作されました。演奏される方は、テンポに拘りすぎず歌うように演奏するのを心がけてください。カデンツァでは自分の表現したいテンポで自由に本当の自分を開放するように演奏してみてください。そしてカデンツァでのイメージを残したまま、演奏を聴いている観客の皆さんとグルーブを感じながら、決められたテンポに戻り最後のフレーズを迎えます。全体を通して適切に音量をコントロールすることも大切です。大きすぎても小さすぎてもいけません。（北野圭威秩）