原曲のメロディや和声の移り変わる美しさ、中間部の短いフレーズの単位で起こる転調などがショパンの「エチュードOp.25-1“ エオリアンハープ”」とつながるので、その「エオリアンハープ」をもとにアレンジしました。ぜひ、和声や転調の美しさを味わいながら演奏してください。「エオリアンハープ」の音型（曲全体を通してほぼたったひとつの動機からできています）を活かすために、残念ながら原曲のメロディラインのリズムは、単純なものにせざるを得ませんでした。ほぼ右手5の指で弾かれるメロディは、単調になった分、充分に響かせて表情豊かに歌ってください。また、和音の変わり目のバスのラインを大切に、少し強調するように響かせてください。でも決して重くなり過ぎず、“風の鳴らすハープ”のようなイメージを忘れずに演奏しましょう。 （秋山 さやか）