美しいメロディーがつまった、ロジャース＆ハマースタインの名作ミュージカル「南太平洋」からのナンバー。原作は実際の体験がもとになって綴られた、ピュリツァー賞を受賞したジェームズ・ミッチェナーの短編集「南太平洋物語」。舞台でもミュージカル作品としては初のピュリツァー演劇賞を受賞（1950年）しています。物語の舞台は、第二次世界大戦中の南太平洋の島。農園主のフランス人エミールは、従軍看護婦のネリーと恋に落ちます。任務でこの島へやってきたケーブル中尉は軍相手に商売をしているブラディ・メリーの案内でバリ・ハイ島へわたり、そこで美しいメリーの娘リアットに心を惹かれます。しかし人種差別の問題から、結婚ができません。また、ネリーはエミールの過去を聞き、ショックのあまり婚約を解消してしまいます。落胆したエミールは、危険であることがわかっていながらケーブル中尉の仕事を手伝うことを決意。しかし、中尉は日本軍の攻撃を受けて戦死してしまいます。そしてエミールが農園に帰還すると、彼の子供たちと共に、彼の帰りを信じて待っていたネリーと再会することができたのでした。「魅惑の宵」はエミールがネリーを密かに想う気持ちを歌った歌です。