編成は、クラリネット6重奏（5B♭クラリネット＋バス・クラリネット）で、どのパートもまんべんなく活躍するように書いてあります。リズムやハーモニーはポップス調ですが、書法自体はクラシック的なので、バンドのクラリネット・セクションにとって演奏しやすい編曲だと思います。ストリング・ベースとドラム・セットは一応、オプショナル扱いにしてありますが、もちろん、加えて演奏したほうが効果的でしょう。第1曲「いとしのエリー」の前半はややルバート気味に演奏し、[A]からイン・テンポで。[C]からの「Bye Bye My Love」は、レガートなメロディー・ラインと軽いリズムとの対比を出してください。[F]からの「思い過ごしも恋のうち」は、あくまで元気よく。この部分のストリング・ベースは、弓を置いたほうがピチカートにパワーが出るでしょう。[F]の5小節目に入るところで、弓を置く時間がない場合は、4小節目のカッコ内の音は省略してください。エンディング（最終3小節）は、なるべく派手に盛り上げること。最後の3連符は、正確なリズムで強調してください。